1991年に宮城県の古川農業試験場で「コシヒカリ」と「初星」という品種を掛け合わせ誕生した「ひとめぼれ」。コシヒカリ譲りの美味さがあるとして、全国各地で生産されるようになり、今ではコシヒカリに次ぐ栽培面積を誇るまでに広がっています。
今回はそんな「ひとめぼれ」の特徴と美味しい炊き方についてご紹介いたします。
ひとめぼれの特徴
「ひとめぼれ」は原産地である宮城県をはじめ、岩手県、福島県、秋田県でで作られており、南は沖縄まで幅広く栽培されています。
1993年の大冷害でササニシキの収穫量が激減したことを受け、寒さに強い「ひとめぼれ」が代替え品種として注目され、徐々に栽培面積が増えていきました。
もちもちとした食感でしっかりと粘りを楽しむことのできる「コシヒカリ」とは異なる味わいで、ふっくらとよく炊けるお米であり、優しい舌触り、柔らかい食感が魅力のお米です。コシヒカリと比べるとふんわりと軽やかな食感で優しい味わいのため、繊細な味わいを楽しむ和食にもピッタリ。焼き魚やお刺身、煮物など、日本らしいおかずにしっかりと寄り添う優しい味わいです。
名前の由来は、出会った瞬間に見た目の美しさと美味しさに「一目惚れ」してしまうようなお米との特徴から「ひとめぼれ」との名が全国からの応募により、名付けられました。
ひとめぼれの美味しい炊き方
お米の炊き方は、どの品種もまずは基本通りに炊いていただき、品種の特徴や好みの硬さに合わせ、水加減を5〜10gずつ変えて、お好みの水加減を調整していくことがポイントです。
ひとめぼれの良さは、ふっくら軽やかで柔らかな食感と優しくじんわりと広がる丸みのある甘さです。ぜひ、自分好みの水加減を見つけて炊飯してみてください。
①計量
お米はキッチンスケールを使用し、1合(150g)を正確に計量することがとても大切です。
計量カップでは毎回、若干の誤差が生じてしまうため、炊き上がりが不安定になります。
②-1 洗米
計量が完了したお米をボウルに移し、ひたひたになる程度の水を注ぎます。
手で3周程度優しくかき混ぜ、ザルを使用し、すぐに水を捨てます。
お米は最初に注いだ水をよく吸収してしまいますので、汚れた水を吸わないように手早く実施することがポイントです。
最初に使うお水は可能であれば軟水のミネラルウォーターをご使用ください。
②-2 洗米
ザルからボウルに戻し、水を切った状態で、お米を優しく揉むように握って離すを繰り返します。
約30秒間で小刻みに、まんべんなく全体を洗米することがポイントです。
この時、力を入れて、ゴシゴシと「研ぐ」ことはお米が割れてしまう原因となりますのでご注意ください。
③すすぎ
ひたひた程度に水を入れ、軽くかき混ぜて水を捨てます。
この作業を3回繰り返し、ザルでしっかりと水を切ってください。
すすぎを3回しても、水がやや濁っている場合がありますが、この時の濁りは汚れではなくお米の旨味成分なので透明になるまですすぎをする必要はありません。
④計量・浸水
お米の分量同様に、水も炊飯釜の目盛りでは誤差が生じるため、しっかりと計量することが大切です。
お米1合あたり、水は190または195g目安に計量を行い、お米の入ったボウルに注ぎます。
この時に軟水のミネラルウォーターを使用すると美味し炊き上げることができます。
⑤浸水
ボウルにラップをして冷蔵庫で休ませることで、しっかりと吸水させることが大切です。
夏は30〜45分
冬は45〜60分
お急ぎの場合など、怠りがちなポイントではありますが、ここでしっかりと水を吸わせてあげることが美味しいお米を炊くためには最も重要なポイントです。
⑥炊飯・ほぐし
浸水が完了したら炊飯器にセットし炊飯を行います。
炊飯器では蒸らしの時間が含まれていますので、炊き上がったら放置せず、すぐさま蓋を開けて、余分な湯気・水分を逃し、優しくほぐしてあげることが大切です。
洗米しすぎに注意!
お米を研いでいる間に、お米の表面の細胞壁が破れ、でんぷんが流出するので、水が白くなります。ですので、研いでいる最中に出る乳白色の水は汚れではありません。洗っている水が透明になるまで研いでしまうと、うま味がなくなってしまいますのでご注意下さい。
ツナギ流!美味しいお米の炊き方の動画をツナギyutubeチャンネルにてアップしています。
ぜひ動画も参考にしてみてください。
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ツナギでおすすめのひとめぼれ
遊佐一史さんの
宮城県栗原市産ひとめぼれ
豊かな土壌と恵まれた水でのびのびと育ったお米『ひとめぼれ』。天然のミネラルを補給しており、ふっくらと良く炊けるお米です。優しい甘みとモッチリ食感をお楽しみください。丹生込めて作った自信作。
つちや農園さんの
福島県猪苗代町産ひとめぼれ
粒張りが良く適度な粘りと弾力があり、コシヒカリに引けを取らない食味があります。特に会津産のひめぼれは、日本穀物検定協会の「米・食味ランキング」で4年連続で特A評価を受けています。
斎藤陸彦さんの
山形県鶴岡市産ひとめぼれ(特別栽培米)
全国でも穀倉地帯として有名で歴史古い庄内平野で栽培したお米です。鳥海山や出羽三山などに囲まれた自然環境豊かな地で、農薬・化学肥料の双方を削減し栽培した特別栽培米です。