生産量も多く、馴染み深いコシヒカリは定番になっており、お米を選ぶときも名指して買われる方が多いと思います。しっかりと粘りと濃厚な甘みを楽しむにはコシヒカリがピッタリですが、重たい味わいが苦手な方や、さっぱりと朝食に合うお米を探している方にはササニシキがおすすめ。
今回はササニシキの特徴とコシヒカリとの違いをご紹介いたします。
ササニシキとコシヒカリは親戚?
「ササニシキ」は「ササシグレ」と「ハツニシキ」をかけ合わせた品種であり、両方の品種名をとって命名されたお米です。宮城県の古川試験場で1963年に誕生しました。当時は稲と麦の二毛作が行われており、麦の収穫後である6月頃に田植えができる晩生の品種が求められており、「ササニシキ」の育種が始まったと言われています。
一方、「コシヒカリ」は1944年、新潟県農業試験場にて、農林1号と農林22号を掛け合わせた品種からその歴史が始まり、その後福井県の農業試験場が育成を引き継ぎ、1956年に農林100号として登録、「越の国に光り輝く品種」となる願いを込めて、コシヒカリと命名されました。
一見全く異なる品種のように見えますが、実は似た血筋を持っています。ササニシキの母親である「ハツニシキ」は「農林1号」と「農林22号」の子供であり、コシヒカリとは兄弟といえる品種。全く特徴の違う品種ですが、系譜から見るととても近いところにいることがわかります。
ササニシキとコシヒカリの味の違い
「ササニシキ」は「コシヒカリ」と親戚ではありますが、全く違う特徴を思っています。
アミロースの含量が低く、もっちりとした粘りのある「コシヒカリ」とは真逆に、比較的アミロース含量が高いため粘りは少なくさっぱりとした印象の味わいが特徴です。
しつこさもなく、すっきりしているため食事の邪魔をせず、繊細な味わいの和食との相性は特にピッタリです。また、粘りが少ないためお寿司にも向いており、今でも好んで使っているお寿司屋さんもあります。
一方コシヒカリは、食べ応えのある粒感としっかりとした粘りがあり、お魚でもお肉でもおかずを引き立てつつ存在感のある味わいで王道のもちうま系のお米といえます。
濃厚な旨味や粘りがちょっと苦手!さっぱりしたお米が食べたい!という方はぜひササニシキをお試しいただき、お米の新しい扉を開いていただければと思います。
ツナギ流!美味しいお米の炊き方の動画をツナギyutubeチャンネルにてアップしています。
ぜひ動画も参考にしてみてください。
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ツナギおすすめの「ササニシキ」
ライスサービスたかはしさんの
宮城県栗原市産ササニシキ(特別栽培米)
ササニシキ発祥の地、宮城県でそのササニシキを守り続ける専業農家が育んだ特別栽培米です。あっさりとした食感や香りも良いことから和食など向いた、今では希少な根強い人気があるお米です。
佐藤ファーム(佐藤和久)さんの
山形県米沢市産ササニシキ(特別栽培米)
山形県の南部に位置する米沢は、四方山々に囲まれた自然豊かな環境にあります。盆地特有の昼夜の寒暖差が高い気象条件のもと、夏でも冷たい自然の水や、有機質肥料100%で土作りをして育んだお米です。粘りが少なく、さっぱりとした味に仕上がっています。手巻き寿司、和食などに向いています。
出羽弥兵衛(板垣弘志)さんの
山形県鶴岡市産ササニシキ(JAS有機栽培米)
栽培が難しく、今では希少な米となった「ササニシキ」農薬を使わず、化学肥料を使わず、米ぬかを軸とした手作り有機肥料を用いる、独自の方法で育てたササニシキはさっぱりとした味わい、パラパラと口の中でほぐれゆく食感が秀逸です。