「あきたこまち」でお馴染みの秋田米。言わずとしれた米どころ秋田ですが、トップレベルの地位に胡座をかくことはなく、品種改良や生産者の地道な努力で進化を続けています。新品種の登場によって近年再注目されている秋田米の魅力についてご紹介いたします。
秋田で美味しいお米ができる理由
秋田県には、雄物川、子吉川、米代川という雄大な山々を源流とする河川があり、清らかで豊富な水資源に恵まれています。また、その川によって運ばれた豊かな土壌が広がっています。
冬には積雪が多く、夏にはしっかり暑さがある四季のはっきりとした気候で、低い夜温がお米の旨味を作り出します。昔から稲作が行われ、トップクラスの米どころとなった秋田にはその歴史が根付いており、生涯を農村救済に捧げた石川理紀之助氏など農業を語る上で外すことのできない偉人が残した歴史は、秋田の原動力にもなっています。
銘米「あきたこまち」の歴史
「あきたこまち」のルーツは実は福井県。1975年に福井県の農業試験場で育成されていた品種の1つに「コシヒカリ」と「奥羽292」を交配させたお米がありました。偶然、勉強に来ていた秋田県農業試験場の研究員が、秋田の地に合うかも知れないとそのお米を手渡され、持ち帰った1株が「あきたこまち」の原石だったのです。
その後、1983年頃から秋田県内の各地で試験的な栽培がスタートし、優秀な品種であることが認められ、昭和59年(1984年)に当時の秋田県知事が記者の前で発表し、正式に「あきたこまち」が誕生しました。
秋田県だけでも約40万tも収穫され、全国に届けられています。また、食味が高く、収穫時期をずらすことができるため重宝され、茨城や岩手をはじめ、全国各地で生産されています。
進化を続ける秋田米
令和4年に鮮烈デビューした「サキホコレ」。これぞ秋田の底力とも言える新品種は、コシヒカリの味を超えることをコンセプトに、徹底的に味にこだわって育成された品種です。
コシヒカリを超えつつも、長年県民に愛されてきたあきたこまちとも違う、心に響くおいしさを求め、長い年月をかけて育成された「サキホコレ」は適度な弾力と柔らかさを兼ね備え、上品な香りと噛むほどに広がる甘みを楽しむことができます。
デビュー前から業界内でも注目度が高く、これからの秋田米を牽引していく品種として期待されています。
秋田県で作られるお米
秋田県では、定番の「あきたこまち」をはじめ、味や粒の大きさ、収量、収穫時期などの違う品種が多く栽培されています。また注目の新品種であるサキホコレも徐々に生産量を伸ばし、人気を集めています。
<秋田県で生産されるお米の品種>
・あきたこまち
・ひとめぼれ
・めんこいな
・ゆめおばこ
・つぶぞろい
・秋のきらめき
・淡雪こまち
・サキホコレ
ツナギ流!美味しいお米の炊き方の動画をツナギyutubeチャンネルにてアップしています。
ぜひ動画も参考にしてみてください。
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ツナギおすすめの秋田米
北浦郷(辻 均)さんの秋田県仙北市産
あきたこまち(特別栽培米)
お米の故郷は秋田県仙北市角館町。藩政時代の面影を残す武家屋敷通りが有名な歴史ある地域で、雄大な山々に囲まれ、奥羽山脈の伏流水を水源とする桧木内川の水を利用し丁寧に育てました。動物性堆肥を一切使わず、農薬・化学肥料をできる限り減らして作りました。
渡部浩見さんの秋田県湯沢市産
ゆうだい21(特別栽培米 化学肥料不使用・農薬9割減)
「ゆうだい21」は、甘みと粘りの強さが特徴で、こしひかりなどのブランド米と同じ良食味品種に区分されています。冷めても味が落ちず、みずみずしさと、のどごし、炊き上がりの綺麗なつやが抜群です。