日本のお米にはたくさんの種類があり、各県ごとに独自の新品種も続々と登場しています。日本で一番作られているお米がコシヒカリであることは知っている方も多いかと思いますが、その他の品種や順位はご存じでしょうか。今回は品種別の作付面積トップ10とその品種の特徴についてご紹介いたします。
第1位:コシヒカリ 33.4%
主な産地:新潟、茨城、栃木
昭和31年にデビュー。昭和54年以降、常に作付面積シェア第1位を占める日本を代表するお米。日本全国で生産されているお米の1/3以上がコシヒカリです。炊いたご飯には光沢があり、香りも良く、粘りが強いのが特徴です。産地ごとに特徴が大きく異なるため、様々な楽しみ方があります。 「コシヒカリ」は1944年に新潟県農業試験場にてその歴史が始まります。先日中の人手不足により育成が一時止まっていた背景もあり、その歴史の深さが年代からも窺えます。保存されていた種は、1946年に系統選抜が再開され、翌年に福井県農業試験場が育成を引き継ぎ、後のコシヒカリ「越南17号」が誕生しました。
第2位:ひとめぼれ 8.5%
主な産地:宮城、岩手、福島
ササニシキが冷害で育たなかった東北地方においても強い耐冷性を発揮したことから、平成3年にデビューしたお米です。現在は、コシヒカリに次ぐシェア2位に成長していますが、作付面積に占める割合は昨年から0.2%減少となっています。
東北から沖縄まで広く栽培されています。ふっくらとよく炊けるお米で、食感はふんわりと軽やかで優しい歯切れ。丸みのある甘さが心地よく、もちもち感を楽しむことができます。
第3位:ヒノヒカリ 8.1%
主な産地:熊本、大分、鹿児島
宮崎県総合農業試験場で研究がスタートし、1989年にコシヒカリと黄金晴を親にもつヒノヒカリが誕生しました。ヒノヒカリの由来は、九州の温かい太陽を表す「日」と、ご飯が光り輝く様子から名づけられました。 九州地方を中心に、中国四国地方で広い作付けをしているお米で、コシヒカリ・ひとめぼれに次いで全国第3位の生産量(作付)となっています。ひとめぼれと同様にヒノヒカリも作付面積に占める割合は昨年から0.3%減少しています。
やや小粒ながらも、粒のハリがよく、滑らかな舌触りと、肥沃な土壌を連想させる香ばしいかおりが秀逸です。
第4位:あきたこまち 6.7%
主な産地:秋田、岩手、茨城
昭和59年に秋田県で誕生した品種。小野小町にちなみ、美味しいお米として名声を得るようにとの願いを込めて命名されました。やや小粒ながらも、香ばしかおりとしっかりめの食感で、根強い人気の品種。柔らかすぎず、あっさりとした印象があるため、食べ飽きしない安定感のあるお米です。
第5位:ななつぼし 3.2%
主な産地:北海道
ななつぼしは、北海道内で最も多く栽培されている品種であり、道内で栽培されているお米の約半数を占めます。甘みと粘りのバランスがよく、味わいはまろやかですっきりとしています。冷めてからも味がよく、お弁当にもおすすめ。北海道ではお寿司屋さんでも使われています。
第6位:はえぬき 2.9%
主な産地:山形
山形県立農業試験場庄内支場が「庄内29号」と「あきたこまち」を交配させてできたお米です。その名称は公募され「はえぬき」と命名されました。良食味のお米で冷害と倒伏に対し強い品種です。作付面積に占める割合は昨年から0.1%増加となっています。 粒立ちがよく、弾力が強くしっかりした歯ごたえのあるお米です。甘さは控えめで、ベタつかないので、冷めてからも美味しく食べることができます。
第7位:まっしぐら 2.4%
主な産地:青森
「まっしぐら」は青森県で育成され、平成18年(2006年)にデビューしたお米です。コシヒカリ・あきたこまちの系統を受け継いでおり、味にも定評があります。比較的粘りが少なく、さっぱりとした味わいのため、おかずの邪魔をせず食べあきしない万能選手。名前の由来には食味・品質を「まっしぐら」に追及していくという意味が込められています。
第8位:キヌヒカリ 1.9%
主な産地:滋賀、兵庫、京都
キヌヒカリの歴史は深く、1975年に北陸農業試験場で交配され育成がスタートしました。炊き上がりが絹のように滑らかで艶やかであることを表し「キヌヒカリ」と命名。1989年に品種登録され、草丈が低く倒伏しにくいため各地での栽培が始まりました。コシヒカリと比べると粘り気が少なくサラッとした味わいのお米で、あっさりとしたお米が食べたい方にもおすすめです。
第9位:ゆめぴりか 1.8%
主な産地:北海道
「ゆめぴりか」は「日本一おいしい米を」という北海道民の「夢」に、アイヌ語で美しいを意味する「ピリカ」を合わせて名付けられました。 炊き上がりは、驚くほど艶やかで美しい外観。ねっちりとした粘りと濃厚な甘みが特徴的です。出荷には北海道の厳しい基準があり、しっかりとした管理体制が整っています。令和4年は、昨年9位だったきぬむすめと順位が入れ替わっています。
第10位:きぬむすめ 1.8%
主な産地:島根、岡山、鳥取
味が良いお米である「キヌヒカリ」の次世代品種となることを願い開発された品種です。九州農業研究センターにて「キヌヒカリ」と「祭り晴」の交配により誕生しました。白さ艶がよく、しっとりとした滑らかな質感と丸みのある味わいが特徴です。
ツナギ流!美味しいお米の炊き方の動画をツナギyutubeチャンネルにてアップしています。
ぜひ動画も参考にしてみてください。
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