甘みのある柔らかな粒が特徴的で、さまざまな料理との相性が良いひとめぼれ。数多くある国産米の中でも、特に広く好まれている品種のひとつです。日本各地で栽培が可能なひとめぼれは、産地ごとにその特徴と味わいもさまざまです。お米ソムリエが選ぶ、本当に美味しいひとめぼれの産地を厳選しました。
ひとめぼれの特徴と魅力
ひとめぼれは、日本全国で広く栽培されているお米です。ひとめぼれが占める作付けの比率は全体の10パーセントほどで、平成28年度はコシヒカリに次いで第2位となっています。
耐冷性に優れたひとめぼれは、北は青森県から南は沖縄県まで、さまざまな気候の中での栽培が可能です。味の特徴としてはほどよい甘みと粘り、柔らかな口当たりが挙げられます。米粒は大きめでツヤがあり、見栄え良く料理に添えることができます。
和食や洋食など、どんな料理にも合わせやすい品種といえるでしょう。価格の面でも比較的リーズナブルで、飲食店でもひとめぼれを使用する店舗が近年増加しています。ひとめぼれは栽培面、献立面、価格面それぞれでのオールマイティーさが魅力の品種なのです。
山の雪解け水が育む福島県産のひとめぼれ
同じ品種の中でも、産地の環境ごとに異なる美味しさを持つひとめぼれ。日本有数の米の産地である福島県猪苗代町は、知る人ぞ知る良質なひとめぼれの産地です。
標高100メートル以上で寒暖差が激しい猪苗代町では、会津磐梯山の雪解け水を利用して米の栽培を行っています。清涼な水と豊かな土地に恵まれ、生産者が手間ひまかけて育てる猪苗代町産のひとめぼれは、上品な甘みと美しい粒の張りを誇ります。
会津産のひとめぼれは世間的な評価も高く、日本穀物検定協会が実施している「米・食味ランキング」では4年連続で特Aの評価を獲得しました。
つちや農園さんの福島県猪苗代町産ひとめぼれ5kg
猪苗代から日本一のお米作りを目指す若手農家
第12回(平成22年)米・食味分析鑑定コンクールで地域別部門(岩手・宮城・山形・福島)では金賞を受賞。
まだまだ上を目指し、家族で毎年が新たな挑戦の日々が続きます!
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バランス性に優れた山形県産のひとめぼれ
日本の歴史の中でも、かなり古くから米づくりが行われてきた山形県鶴岡市。穀倉地帯として有名な庄内平野で栽培されたひとめぼれは、味・粘り・つや・香りどの点においてもバランスに優れています。
さっぱりとした口当たりでやわらかな山形県産のひとめぼれは、お米ソムリエの間でも高い評価が下されています。美味しさの秘密は、自然由来の水と栽培方法にあります。庄内平野は鳥海山や出羽三山などの雄大な山々に囲まれ、そこから流れ出る清涼な雪解け水が田んぼに注がれています。さらに地元の生産者の方の努力も加わって、できるだけ農薬・化学肥料を削減した栽培方法が採用されています。
斎藤陸彦さんの山形県鶴岡市産ひとめぼれ(特別栽培米)5kg
米の名産地「庄内平野」のこだわり農家が作る特別栽培米
東北産のひとめぼれは、味わいも優しく柔らかな食感が特徴です。粒は大きめでツヤがあり、見栄え良く炊き上がります。
斎藤さんはこのひとめぼれを農薬・化学肥料の双方を削減して作る特別栽培で作っています。
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従来の農薬・化学肥料のおよそ50％を削減して作られるひとめぼれは、お米本来の甘みが感じられます。福島県産と山形県産、それぞれ産地ごとに異なるひとめぼれの魅力を、ぜひ一度味わってみてください。
編集者プロフィール
ツナギの米・食味鑑定士がお米の品種、生産地、生産者、お米コンクール等のお米にまつわるデータをご提供します。消費者に知られていないお米の情報や力のある米農家を世の中に広めるのが使命だと考え情報発信をしていきます。
