2010年には兼業農家割合は76%以上に
農業は人が生きていく上で欠かせない産業であり、先祖代々土地を受け継ぎその土地で作物を作ってきたという農家が今でも沢山いらっしゃいます。しかし現代では経済社会が発展し、農業以外の産業が発展し、必ずしも農家の子供が農業だけで生きていく必要もなくなってきました。
「農家」とは、農林水産省のデータでは、経営耕地面積が10アール以上又は農産物販売金額が15万円以上の世帯をいいます。この「農家」のうち、経営耕地面積が30アール以上又は農産物販売金額が50万円以上の農家を「販売農家」と規定しており、「販売農家」は「専業農家」と「兼業農家」に分類することができます。
「専業農家」とは、世帯員のなかに兼業従事者が1人もいない農家をいい、「兼業農家」とは、世帯員のなかに兼業従事者が1人以上いる農家の事をいいます。
農林水産省の「農林業センサス」によれば、2010年(平成22年)には、
販売農家数 :115.9万戸
内 専業農家 :27.3万戸
内 兼業農家 :88.5万戸
となっており、「兼業農家」が約76%を占めています。
また、「兼業農家」のうち、農業所得を主とする農家を「第1種兼業農家」、他の仕事の所得のほうが多い農家を「第2種兼業農家」といいます。
2010年(平成22年)には、
兼業農家数 :88.5万戸
内 第1種兼業農家数 :15.4万戸
内 第2種兼業農家数 :73.1万戸
となっており、兼業農家の中でも農業所得を従とする第2種兼業農家の割合が高い事が分かります。
作付面積の側面から見ても、2010年の販売農家の一戸あたりの水田の広さは全国平均で約1.2haとかなり小さい規模となっています。販売農家の約7割の農家が1ha未満の水田でお米作りに励んでいるといった数字もあり、日本のお米農家は小規模な家族経営によって支えられていると言えます。