3月に入り暖かくなってきましたね。今回は古くから伝えられてきた行事についてのコラムです。今回は、春のお彼岸、春分の日(彼岸の中日)についてご紹介していきます。
太陽が真東から昇って真西に沈み、昼と夜の長さがほぼ同じになるのが春分の日。春分の日を中日とし、この3日間を彼岸入り、春分の日を中日、3日後の彼岸を明け。と言って計7日間がお彼岸です。日々の暮らしを反省して仏道精進する機会とされ、起源は聖徳太子の時代とも言われる日本独自の行事です。
春のお彼岸は「ぼた餅」と「お墓参り」
お彼岸の間、お寺では仏事や説法などが行われ、一般的な家庭では、家族そろってお墓参りに行きます。この時期は、農耕を始める時と重なるため、今年の豊作を先祖の霊に願うことなどと結びついているとも考えられます。
そして、春のお彼岸と言えば「ぼた餅」。その名前の由来は、先祖にお供えした小豆餡を牡丹の花に見立てたことから、こう呼ばれるようになったとか。
ちなみに秋のお彼岸にはぼた餅と同様に小豆餡の様子をこの時期に咲く萩の花に見立てたことから「おはぎ」と呼ばれています。
ですので、「ぼた餅」と「おはぎ」は基本的には同じ食べ物で、食べる時期によって違う。と言えますよね。
もち米とうるち米でぼた餅
もち米だけで作るのが正解とされていますが、もち米だけだと時間がたつと固くなりやすくなるので、今回はうるち米を加えて仕上げていきます。お好みの食感でもち米とうるち米の割合を変えて下さいね。
ぼた餅の作り方
調理時間:約90分
材料(7~8個分)
- もち米
- 1合
- うるち米
- 0.5合
- 水
- 適量
- 塩
- 小さじ1/2
- あんこ
- 適量
作り方
❶ もち米とうるち米を合わせて洗ってザルに上げ、炊飯器のうち釜に入れる。
❷ 水を1.5合の目盛よりやや控えめに注ぎ、1~2時間ほど浸水し、炊き上げる。
❸ 炊き上がったら温かいうちに、うち釜に入れたまますりこ木などでつぶす。
※この時、すりこ木は水にぬらしておきましょう。※食感を残すために粒々感を残しておく事。
❹ 軽く粗熱をとり、手に水をつけながら俵型に丸める。
❺ あんこを手のひらにのせて広げ、❹を包んだら出来上がり。
あんこの作り方
調理時間:約60分
材料(7~8個分)
- 小豆
- 200g
- 水
- 600ml
- 砂糖
- 200g
- 塩
- ひとつまみ
作り方
❶ 小豆はよく洗って鍋に入れ、水(分量外)をたっぷりと注いで火にかる。沸騰したら差し水をし、再び沸騰したら、2分ほど煮てザルにあげ、水洗いして鍋に戻す。
❷ ❶の鍋に小豆の約3倍の量の水を入れて中火にかけ、煮立ったら少しずらして蓋をし、弱火で30~40分煮る。
※時々アクを除きましょう。※水分がなくなりそうであれば、水を足しましょう。
❸ 小豆を指でおしてつぶれれば、火を止めて蓋をし、15分蒸らす。
❹ ❸の鍋に砂糖を加えて木べらで混ぜながら砂糖を溶かし、弱火で鍋底をこそげるように混ぜながら15分ほど煮る。
❺ 小豆がぼってりとなってきたら、塩を加えてさらに混ぜ、5分ほど煮れば出来上がり。
※鍋や火加減によって煮詰まり具合が変わってきます。お好みの硬さは、水加減で調節してください。
おわりに
お彼岸にいただくぼた餅はおはぎ。昔懐かしいおばあちゃんの味ですよね。今回は炊飯器で手軽に炊けて、初心者の方でも失敗せずに簡単で美味しく作っていただけます。お子様とご先祖様に感謝しながらひとつひとつ心を込めて手作りするのも楽しいですよね。もちもちの食感とあんこやきなこのやさしい甘さのぼた餅。昔ながらの素朴な美味しさ。和のスイーツを作ってみて下さい。
オススメのもち米
オススメのもち米▼
【白米・玄米】作ぜん農園(齋藤明)さんの
山形県酒田市産でわのもち(もち米・自然栽培米)
★お米マイスターレビュー★
古くは藩主に献上されていたセレブなお餅を作るためのもち米
栽培が難しく、今では、まぼろしのもち米となりつつあります。きめが細かく、味に深みがあり、おもちの伸びが抜群に良い、無肥料、無農薬、自然栽培で栽培された「でわのもち」
まつえんどんさんの
新潟県南魚沼市産「こがねもち」
★お米マイスターレビュー★
もち米の王様、南魚沼産「こがねもち」
誰もが知る有数の米どころ南魚沼で、元料理人の若手夫婦が丹精込めて作ったもち米「こがねもち」是非お召し上がりください。