茨城県で誕生し、1995年に品種登録された「ミルキークィーン」。知らない方も多いと思いますが、実はコシヒカリの遺伝子を引き継いだお米であり、その美味しさは親ゆづり。独特な食感、かおり、甘さから根強い人気のある「ミルキークィーン」の特徴と美味しい炊き方についてご紹介いたします。
ミルキークィーンの特徴
「ミルキークィーン」はお米の需要拡大のため、これまでにない特徴を持った品種を作ろうと農水省がスーパーライス計画というプロジェクトを立ち上げ、その一環で育成された品種です。
実はコシヒカリの突然変異から誕生したお米で、生産がスタートしたのは、茨城県稲敷市。今では、茨城県や福島を中心に、東北・関東・九州まで幅広い地域で生産されています。
ミルキークィーンはお米の成分的に餅米に非常に近い性質を持っており、しっとりとした質感、ねっとりとした粘りが一番大きな特徴です。炊き上がりはキラキラとした艶があり、餅米のような甘い香りも楽しむことができます。
ミルキークィーンの美味しい炊き方
ミルキークィーンは非常に柔らかく、しっとりと炊ける品種ではありますが、まずは基本通りに炊いて、その品種の特徴を存分に味わっていただくことをおすすめします。
炊き上がりを確認しながら、水加減を15〜20gずつ変えて、お好みの硬さに調整していくことがポイントです。少ししっかり目に炊くと粒の輪郭がありながらも粘りを楽しむことができ、また違った表情を見せてくれます。
産地や作り手によって特徴も大きく異なりますので、食べ比べをしていただくのも楽しみの一つです。
ツナギ流 美味しいお米の炊き方
お米の炊き方は、どの品種もまずは基本通りに炊いていただき、品種の特徴や好みの硬さに合わせ、水加減を5〜10gずつ変えて、お好みの水加減を調整していくことがポイントです。
ミルキークィーンの良さは、冷めても美味しいところです。水加減を通常より1割程度少なくして炊くと、その粘り・弾力・ツヤなどが特に際立ちます。ぜひ、自分好みの水加減を見つけて炊飯してみてください。
①計量
お米はキッチンスケールを使用し、1合(150g)を正確に計量することがとても大切です。
計量カップでは毎回、若干の誤差が生じてしまうため、炊き上がりが不安定になります。
②-1 洗米
計量が完了したお米をボウルに移し、ひたひたになる程度の水を注ぎます。
手で3周程度優しくかき混ぜ、ザルを使用し、すぐに水を捨てます。
お米は最初に注いだ水をよく吸収してしまいますので、汚れた水を吸わないように手早く実施することがポイントです。
最初に使うお水は可能であれば軟水のミネラルウォーターをご使用ください。
②-2 洗米
ザルからボウルに戻し、水を切った状態で、お米を優しく揉むように握って離すを繰り返します。
約30秒間で小刻みに、まんべんなく全体を洗米することがポイントです。
この時、力を入れて、ゴシゴシと「研ぐ」ことはお米が割れてしまう原因となりますのでご注意ください。
③すすぎ
ひたひた程度に水を入れ、軽くかき混ぜて水を捨てます。
この作業を3回繰り返し、ザルでしっかりと水を切ってください。
すすぎを3回しても、水がやや濁っている場合がありますが、この時の濁りは汚れではなくお米の旨味成分なので透明になるまですすぎをする必要はありません。
④計量・浸水
お米の分量同様に、水も炊飯釜の目盛りでは誤差が生じるため、しっかりと計量することが大切です。
お米1合あたり、水は190または195g目安に計量を行い、お米の入ったボウルに注ぎます。
この時に軟水のミネラルウォーターを使用すると美味し炊き上げることができます。
⑤浸水
ボウルにラップをして冷蔵庫で休ませることで、しっかりと吸水させることが大切です。
夏は30〜45分
冬は45〜60分
お急ぎの場合など、怠りがちなポイントではありますが、ここでしっかりと水を吸わせてあげることが美味しいお米を炊くためには最も重要なポイントです。
⑥炊飯・ほぐし
浸水が完了したら炊飯器にセットし炊飯を行います。
炊飯器では蒸らしの時間が含まれていますので、炊き上がったら放置せず、すぐさま蓋を開けて、余分な湯気・水分を逃し、優しくほぐしてあげることが大切です。
洗米しすぎに注意!
お米を研いでいる間に、お米の表面の細胞壁が破れ、でんぷんが流出するので、水が白くなります。ですので、研いでいる最中に出る乳白色の水は汚れではありません。洗っている水が透明になるまで研いでしまうと、うま味がなくなってしまいますのでご注意下さい。
ツナギ流!美味しいお米の炊き方の動画をツナギyutubeチャンネルにてアップしています。
ぜひ動画も参考にしてみてください。
↓
ツナギでおすすめのミルキークィーン
佐藤ファーム(佐藤和久)さんの
山形県米沢市産ミルキークイーン(特別栽培米)
山形県の南部に位置する米沢は、四方山々に囲まれた自然豊かな環境にあります。盆地特有の昼夜の寒暖差が高い気象条件のもと、有機質肥料100%で土作りをして育んだお米です。しっとりと粘り、噛めば噛むほど甘みが広がり、特有の優しい香りが特徴です。
若井農園(若井康徳)さんの
滋賀県蒲生郡竜王町産ミルキークイーン
昔から米づくりが盛んな地域で代々米づくりの技術を継承し、よりよいお米になるよう、改良を重ねています。田んぼ毎に個別管理を徹底し、丁寧に育てました。
笠原農園さんの新潟県南魚沼市産
ミルキークイーン
美味しいお米の産地として有名な魚沼。その中でも特に食味評価が高い地区が南魚沼です。粘り・ツヤ・甘み・香りと、どれをとっても申し分ないお米が採れる地域です。その地で米食味分析鑑定コンクールでダイヤモンド褒賞を受賞した匠の作る逸品です。