連載「お米ができるまで」第6弾は、雑草のお話。田植えが終わったら水管理がメインという話をしましたが、病害虫の対策に加え、除草剤を使わない農法では圃場内の雑草対策、畦畔の草刈りなど、暑い時期はとても苦労する作業が始まります。今回は田んぼに出る雑草についてご紹介いたします。
雑草や害虫に多くの農家さんが悩み苦しみ続けていることは間違いありませんが、お米を作る人間にとって必要ではないものを「雑草」「害虫」と呼ぶだけであり、元々自然界に存在しているものです。「この世には必要ない」と決めつけず、うまく共存・対処していくことが大切です。
代表的な水田雑草
<ホタルイ>
カヤツリグサ科の雑草で、全国的に田んぼに発生する代表的な雑草の一つ。
土中での寿命は10~20年と長く、15℃ほどの気温で発芽が始まり、田んぼの養分を吸収するほか、カメムシを誘因するとも言われています。
また、夏には大量の種を落とすため、翌年以降も広範囲にわたって発芽する加納性があります。
<ノビエ>
イネ科の雑草で、こちらも全国的に分布する代表的な雑草です。雑穀として食べられる「ヒエ」の野生種にあたり、生育初中期は稲とよく似た外観の雑草です。
ノビエの穂が出るとカメムシを誘因する他、生育が旺盛で多発する場合はお米が減収してしまう場合もあります。
<オモダカ>
オモダカ科の雑草で、葉っぱが矢尻のような形をしているのが特徴です。温暖な地域よりも寒冷地に多く生息し、小さなラグビーボールのような塊茎(かいけい)から発芽し、土中の深いところからでも生育できる強い植物です。
防除方法
慣行栽培では、除草剤を活用した防除が一般的であり、雑草の種類や葉齢に応じて適切な薬剤を選択し、散布して雑草の発生を抑えます。
一方、特別栽培では使える薬剤が限られ、有機栽培以上では除草剤を使うことがないため、紙マルチや収穫後の秋耕、除草機を用いた対策などが主流となっています。
<秋耕による雑草対策>
収穫が終わった田んぼを耕すことで土中に埋もれた塊茎を掘り起こすことができます。秋耕をすることにより塊茎を地表に出し、冬の乾燥や寒さにあてることで死滅させ、翌年の繁茂を抑える効果があります。また、秋耕は雑草対策だけでなく稲わらの分解促進にも効果があると言われています。
ただし、土壌が乾燥しにくい地域では効果が低くなるため注意が必要です。
除草機による雑草対策
成長した雑草は根をしっかりと土に張り巡らせているため、手取りや除草機などで除草する必要があります。
主流の除草機は、株式会社オーレックから発売されているウィードマン、みのる産業株式会社から発売されている水田駆動除草機などがあります。
この機械を用いて条間や株間の雑草を物理的に除草していきます。
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