連載「お米ができるまで」第7弾は、病害虫のお話。雑草対策と同じく稲の生育に大きな影響を及ぼす可能性があり、被害がひどい場合は田んぼの大部分が死滅してしまうこともあり、注意が必要です。今回は稲に悪さをする虫や病気にについてご紹介いたします。
稲の病気
いもち病
カビの一種によって発生する病害で湿潤な日本では最も恐ろしい病気の一つです。
発芽から成熟期まで全生育期間を通じて発病発生する可能性があり、発症する部位部位によって「葉いもち」「節いもち」「穂いもち」など呼び方が異なります。
発生した場合、白穂や不稔、枯死の原因となり、蔓延した場合は大幅な減収や品質低下となる恐れがあるため注意が必要です。
高温多湿・多雨・日照不足、窒素過多、追肥時期の遅れなど様々な要因から発生する可能性がり、育苗箱の洗浄・種子消毒を徹底するほか、密植や窒素肥料の多用を避けることで対策をすることが大切です。
ごま葉枯病
葉の全体に胡麻を散らしたような丸く褐色から黄色の病斑がたくさん発症します。ひどい場合は茎や穂にまで移行し、稔実の阻害・穂枯れの原因となることもあります。
土壌条件や栄養状態に大きく関係していると言われており、特にカリ欠乏の状態では病状が悪化する場合があります。また、種籾や前年発病した稲藁が発生源となる場合が多く、年前の被害わらの撤去することも大切です。
害虫
イネミズゾウムシ
田植え後に幼虫が水田に侵入し葉を食害し、被害は畦畔沿いに多いのが特徴です。葉脈に沿って食害するため縦に線が入ったように白くなり、食害が多いと生育が遅れ分げつが減り、減収や株絶えとなる場合があります。被害は頻発する田んぼでは田植えを発生最盛期である5月下旬を避けたり、成苗での田植え、浅水管理などによって対策を講じます。
セジロウンカ・トビイロウンカ
7月頃に海外から飛来し、長い口を茎葉に差し込み水分や栄養を吸汁することにより、登熟不良となる場合があります。飛来数が多い年には田んぼ全体が黄色く枯死してしまう場合もあり、注意が必要な害虫です。同種のトビイロウンカは9月頃に飛来し、ひどい場合は収穫直前に「坪枯れ」と呼ばれる大きな被害を引き起こします。
被害がひどい場合は、多肥密植栽培を避け、発生最盛期をずらした品種・植え付け時期の検討をすることが大切です。また「間断灌がい」をした方がトビイロウンカの発生が少ない傾向があると言われています。
ツナギ流!美味しいお米の炊き方の動画をツナギyutubeチャンネルにてアップしています。
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ツナギおすすめのお米
渡部洋巳さんの
山形県高畠町産つや姫(特別栽培米)
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平方聡司さんの新潟県岩船産の
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