米ぬかって何?
米ぬかとは、玄米を精米する時に取り除かれた玄米の表皮と胚芽を合わせた粉末のことを言います。米ぬかは、ビタミンやミネラル、アミノ酸などの栄養を豊富に含んでいるため、食べ物や肥料、美容や健康食品などとして、幅広く活用されています。
見直されるぬか漬けの効果
米ぬかを使った食品として連想されるのが、ぬか漬けだと思います。ぬか漬けは、米ぬかに塩と水を混ぜて乳酸発酵させたものです。江戸時代から行われ、ひと昔前までは、多くの家庭に自家製のぬか床があり、母から子へ受け継がれたものでした。近年、この米ぬかの秘められた健康効果が見直されています。
ぬか床の主役は乳酸菌や酵母菌などの発酵微生物です。最近特に注目されている乳酸菌には腸内環境を整え、便秘解消や肥満予防に効果があります。また、免疫力も高めてくれるので、風邪の予防にも効果的です。また、酵母菌は漬け物に香りをつけたり、旨味を足してくれます。
さらに、米ぬかに多く含まれる栄養分が水分を放出した野菜に移るので、生の野菜で食べるよりも、栄養価が高くなります。特にビタミンB1は、野菜によって10倍以上にも増えたりします。
美肌効果もある米ぬか
ぬか床をかき混ぜる人の手が、すべすべしているという話は聞いたことがあるかもしれません。日本では昔から、秋田美人や新潟美人など「米どころには肌のきれいな美人が多い」と言われます。この米ぬかには、お肌にもいい栄養分が豊富に含まれているのです。
米ぬかには、美容に良いとされるビタミンやミネラルに加え、セラミドが多く含まれています。このセラミドは細胞間脂質といい、肌の角質細胞のすき間を埋めて、水分の蒸発を防いでくれます。このように皮膚のうるおいや、やわらかさを保つ働きがある他、シミなどの原因となるメラニンの生成を抑制する働きがあるといわれています。最近では、体にやさしい自然素材として、米ぬかが使用された石けんや入浴剤、化粧品などが人気を集めていますね。