お米の名産地をご紹介する「お米の名産地シリーズ」。
第1弾としては日本の屈指の米どころ「新潟県南魚沼」をご紹介します。
【南魚沼のお米がおいしい理由】
八海山 巻機山 魚野川 などの自然豊かな街である南魚沼市。この地で作られるコシヒカリは日本屈指のお米と言われています。南魚沼のお米が美味しい理由をまとめてみました。
1.豊富な雪どけ水
中越地方の南部にある南魚沼市は標高が高く、越後三山の山々に囲まれています。冬は日本有数の豪雪地帯で、春にはその雪解け水が田んぼを潤します。清らかな雪解け水は、水質に優れ、安定した水量で田んぼを潤してくれます。
2.日中の温度差が大きい
山間地に位置する盆地特有の気候で昼夜の気温差が大きいことも理由の一つです。稲は、日中に気温が上がり太陽の光をたっぷりと浴びて光合成を行い、夜は気温が下がり蓄えた栄養分をお米の粒に蓄えていきます。特に登熟期の昼夜の温度差が大きいほど美味しいお米が出来ます。上質のコシヒカリを作る上で理想的な気象条件を満たしていると言えます。
3.生産者同士の厳しい競争
南魚沼には生産技術が高い生産者がひしめきあっており、お米コンクールでも入賞経験のある農家が数多くお米作りをしています。その農家の間で毎年、毎年お米作りについて切磋琢磨する関係が続いています。肥料や栽培方法についての情報交換を行いながら高品質のコシヒカリ作りを目指しています。最近は、高温障害に対応する方法等、各生産者で試行錯誤を繰り返しています。
南魚沼は豊かな自然環境と生産技術のある生産者の競争により、日本有数の米どころと言われています。
【南魚沼の生産者】
南魚沼屈指のお米農家をご紹介させて頂きます。
1.いなほ新潟
いなほ新潟の笛木さんは新潟県南魚沼を代表するお米作りの匠としてお米農家の間では有名な農家さんです。「食の安全・食べる方々のことを考えず、作る側の効率を求めていいのか」と考え、農薬と化学肥料をできるだけ避けた米作りを行っています。食べる方々に安心してもらえて、かつ自然豊かな環境を守り続けるお米を作る事を大事にされています。
2.笠原農園
笠原農園さんは出来る限り農薬は使わず、化学肥料は使わないで魚系主体のオリジナル肥料と天然ミネラル肥料を使用して土作りを行い、美味しいお米を栽培しています。アイガモ農法に直播等、様々な農法にチャレンジし、実直に安全で美味しいお米を目指しています。そういった積み重ねの結果、米・食味分析鑑定コンクールでダイヤモンド褒賞を受賞。これは5年連続入賞を成し遂げたお米農家のみに贈られる賞で現在日本に7名しか受賞していいない貴重な賞になります。
3.関智晴
関さんのお米作りの特徴は、米ぬかと魚かすを1年かけて自家製発酵させて作る「ぼかし」という天然有機肥料を使った栽培が最大の特徴です。苗を育てる「床土(しょうど)」にもぼかしを使います。まだ20代と若いながらコシヒカリで平成24年の米・食味分析鑑定コンクールにおいて、都道府県別部門で特別優秀賞を受賞した若手実力派農家です。