今回は、腸内環境を整える食事習慣に取り入れたい、シンバイオティクスについてお話します。
シンバイオティクスってなに?
「シンバイオティクス」とは、①善玉菌そのものを摂取する「プロバイオティクス」と、②善玉菌のエサとなる「プレバイオティクス」の、2つを組み合わせたものです。
シンバイオティクスの「シン」には「一緒に」という意味があり、2つを一緒に摂ることでより腸内環境を良好にする効果を期待できます。
①善玉菌を直接食べる!プロバイオティクス
ヨーグルトや乳酸菌飲料のパッケージなどで、この言葉を目にする機会は多いかもしれませんね。
「プロバイオティクス」とは、腸内フローラのバランスを改善することによって、人の健康に有益に働く生きた微生物、またはそれらを含む食品のことです。乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を含むものがこれにあたります。
具体的な食品の例:ヨーグルト、チーズ、納豆、味噌、キムチやぬか漬けなどの漬物、甘酒、塩麹などの発酵食品、乳酸菌飲料など
これらの善玉菌ですが、残念ながら3歳頃を過ぎると食事から摂取しても腸内に定着することは難しくなってきます。腸内にずっと留まることはできませんが、体内を通過している間に力を発揮してくれますので、継続して取り入れることで、その恩恵を受けることができます。
菌自体が加熱や胃酸などで腸に届くまでに死んでしまった場合も、善玉菌のエサとなるなど、腸内環境を整える効果があります。
②善玉菌のエサとなる、プレバイオティクス
「プレバイオティクス」とは、腸内にいる善玉菌のエサとなり、善玉菌が増えるのを助けるもののことです。
具体的には、食物繊維とオリゴ糖が挙げられます。食物繊維には、水に溶けやすい性質の水溶性食物繊維と、水に溶けない不溶性食物繊維の2種類がありますが、プレバイオティクスとしての働きがあるのは主に水溶性食物繊維です。
水溶性食物繊維の多い食材の例:
海藻(わかめ、めかぶ、もずくなど)
いも類(こんにゃく、里いも、じゃがいも、さつまいも)
豆類(あずき、大豆)
野菜(ごぼう、大根、かぼちゃ、オクラ、モロヘイヤ、ブロッコリー、アボカドなど)
きのこ(なめこ、きくらげ、しいたけ)
果物(柑橘類、キウイ、りんご、苺、プルーンなど)
雑穀(大麦、オーツ麦など)
オリゴ糖の多い食材の例:バナナ、玉ねぎ、とうもろこし、アスパラガス、大豆、はちみつなど
2つを掛け合わせて効果アップ!
菌そのものと、エサとなるものを一緒に摂ることは理にかなっていますよね。
健康食品やサプリメントなどでも、シンバイオティクスを謳ったものもあります。シンバイオティクスに限らず、健康食品やサプリメントの使用についてはさまざまな意見がありますが、成長過程にあるお子さんの場合は特に、まずは普段の食事を整え、食べものから自然に摂取できるように工夫してみることから始めるとよいと思います。
小さい頃からの食習慣は、大人になってからも生涯の健康を左右する土台となりますし、基本の食事内容を健康的にすることが一番だと考えるからです。
乳酸菌飲料も、砂糖がたくさん入っていますので注意が必要です。
古来から日本人が主食としてきたお米を中心とした伝統的な和食メニューは、腸内環境を整える善玉菌や善玉菌のエサとなる食材を取り入れやすいので、ぜひ実践してみてくださいね。
子供におすすめしたいお米
・有機栽培のお米
こなつ農園(小夏英昭)さんの熊本県熊本市産ぴかまる(有機栽培米)
自然豊かな里山に囲まれた美しい環境で、天然のシリカ成分を多く含む清らかな水を使い丁寧に育てました。ぴかまるはとても粘りが強く、普通のお米ともち米との中間ぐらいの粘りです。おにぎりやお弁当・炊込みご飯などにおすすめです。
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・玄米や分づき米など栄養価の高いお米
【玄米】神子の里さんの石川県羽咋市産『特選能登神子原米 コシヒカリ』
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碁石が峰の清流と、昼夜の寒暖差、化学肥料に頼らず自然の力を引き出す農法で、伝統的に育てられる土地の心です。その「能登神子原米」の中でも選りすぐりの品質と食味の高さを厳しい基準で認定したものが『 特選 能登神子原米(とくせん のとみこはらまい)』です。
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新潟産植酸栽培コシヒカリと新潟産うるち米のブレンド玄米を自社工場で発芽させました。 ふっくらプチプチ食感をお楽しみください。発芽玄米はとても栄養価が高く、一般的に糖質の吸収バランスを調整してくれることや、美肌効果にもつながると言われています。
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