白浜農産(白浜学)
白浜農産(白浜学)佐賀県杵島郡
江戸時代までは海の底だったミネラル豊富な土壌
佐賀県杵島郡白石町は有明海に面し、江戸時代までは海だった場所を干拓しできた地域です。そのため、土はミネラル分が多く、重粘土質のため水持ち、肥料もちがよく稲作にも適しています。水は脊振山系からの清らかな雪解け水を使用し、周りには遮るものがないため朝日が早くから降り注ぎ、しっかりと光合成することで稲に旨味が蓄えられます。古くから2毛作地帯で、冬には麦を栽培しています。この麦の根から出る麦根酸が土壌のミネラルを分解し、翌年稲が栄養分として吸収できるようになるため麦栽培も美味しい米作りの一部となっています。
稲の声を聞き、適切な管理をする
白浜さんが心がけていることは、とにかく田んぼの様子を細かく観察すること。他の農家の何倍も田んぼに足を運び、葉の色や株の状態をチェックし、計画を微調整しながら適切な管理をしています。また、農薬は必要最低限におさえ、魚カスなど天然のものをベースとした肥料を使用し、強くしっかりとした稲に育てることを意識しています。また、研究を繰り返し、元肥の量や植え付けのタイミング、水管理をコントロールすることで、農薬に頼らずに病害虫の影響を減らす工夫をしています。
目指すのは、しっかりとした粒感があり弾けるようなお米
白浜さんは、生まれ育ったこの土地の農業を守るために18年前に就農しました。水管理が非常に難しい地域であり、地域の仲間と協力しながらの米作りは苦労が絶えませんが、お客様の声が励みになっていると話してくれました。白浜さんの目標は食べたときにしっかりとした粒感があり、噛んだ瞬間に弾けるようなお米を作ること。この地域の美しい田園風景を守り、次の世代につなげていく受け皿になるため、米作りを続けていきます。