平方聡司
平方聡司(新潟農商)新潟県岩船
新潟三大米どころの一つ「岩船」
魚沼、佐渡と並び新潟県の三大米どころの一つと呼ばれている新潟県岩船地区。新潟県の最北端に位置し、コシヒカリの最適地といわれ全水田面積の80%以上でコシヒカリが作られている。
近くには全国でも有名な笹川流れがあり“透きとおった海”とその海で育った岩ガキやサザエ・海水塩を求め、夏になると全国から観光客が訪れる。そんな岩船郡旧山北町でコシヒカリを栽培しているのが平方聡司さん。
日本屈指の清流と大きな寒暖差が育む良食味なお米
岩船地区は雪解け水が大量に流れ込み急流となる「三面川」と「荒川」の水を農業用水として利用している。急流の水は、不純物を貯めることなく天然の澄んだ水質を維持する。ちなみに「三面川」は鮭がのぼってくる事でも有名な川。
また、岩船地区は「朝日連峰」「飯豊連峰」に囲まれている。起伏に富んだ地形の為、西日が射さない山間地では夜間に地上の熱が冷まされ、昼夜の寒暖差が大きくなる。稲の育成に非常に適した自然環境といえる。
平方さんがお米栽培をしているエリアは全国から鮎釣り愛好家が訪れる清流に位置する。例年、6月下旬~7月頃には鮎の稚魚が平方さんの田んぼの中へ迷い込んでくる。平方さんご自身も鮎釣りが趣味で、用水路の鮎を見る度に『趣味の鮎釣りに行きたいな。』と思ってしまうこともある。
岩船の自然に感謝しながら38回目の米作り
農業大学校を卒業して農家になって29年だが、小学校からを数えれば今年で38回目のお米作りとなる。平方さんは安心・安全な農産物に対しての消費者の要望がきっかけで、新潟県の県基準に合致した米作りを行っており地域の慣行栽培に比べて農薬や化学肥料を5割以上減らして作られた農産物を認証する『新潟県特別栽培農産物認証制度』を取得している。
岩船地区の雪解け水や豊かな自然の恩恵を受けながら、全国の皆さんに感謝されるお米を作る為には何をしたらいいのかと何十年に渡り試行錯誤しながら進化させてきた平方さん。豊かな自然と生産技術を磨き続けた匠が美味しいこの岩船地区でコシヒカリを育み続けている。