渡部洋巳
渡部洋巳山形県高畠町
お米栽培に適したまほろばの里「高畠」
山形新幹線で米沢の次の駅、高畠。渡部さんはここで30年間お米作りに励んできました。
山形県の南部に位置する高畠は置賜盆地に位置しており、朝晩の温度差が大きい点や、最上川水系の清流から水を引き込む事ができる点等、お米作りに適した土地と言えます。さらにこのエリアは最上川、雄物川の二つの川に挟まれており、昔はよく氾濫していたエリア。その為肥沃な土壌が作られている側面もあります。
また、高畠周辺では縄文草創期の土器が発見された日向洞窟や古墳群が散在し、一万年前の昔からこの地に人びとが定着し、集落を形成してきた地味豊かなエリアと言えます。従ってお米のほか果物も多く栽培されており、さくらんぼ、ぶどう、りんご、ラ・フランスなどが生産されています。しかもどれも食味が高いと評判です。ちなみに渡部さんは宮城県境から見る高畠町の景色が好きとのことです。
良い稲をつくることが大事
お米作りでのこだわりを聞くと、「お米づくりの前に自分は稲を育てている。毎日、稲の形・太さ・色等の健康状態を見て、良い稲を作る事に集中している。30年に渡る経験から、良い稲を作れれば、結果として良い味のお米が収穫できる。健康な稲は美味しい。」と訥々と語ってくれました。
米作りは夏場が勝負
肥料については、「有機肥料を色々試してきたが、最近はミネラル分の入った肥料を重視して使用している。ミネラルはバランスを良くする効果があると思っている。」と語る。
「米作りで一番気をつけるのは、中干しの時期(田んぼから水を抜く時期)。」田んぼから水を落とすタイミングが難しいとのこと。有機物のガスがわきやすいのが7月頃。田んぼを干す事によってガスを抜いて根っこを下に伸ばす事に気をつかっているとのこと。