株式会社千手(櫃間 英樹)
株式会社千手(櫃間 英樹)新潟県十日町市
世界一の豪雪地帯
千手さんの圃場があるのは新潟県十日町市川西地区。世界一の豪雪地帯であり、言わずと知れた魚沼コシヒカリの産地です。越後三山から登る朝日がよくあたり、夏は暑さが厳しい日もありますが、関田丘陵が西日を弱めるため夜間の温度は非常に涼しく、稲も早寝早起きの地域。昼夜の温度差も大きいため、お米の旨みのもとになるデンプンがしっかりと蓄えられます。また使用する水は、ミネラル豊富な雪解け水を貯水するダムから直接引き、適切に管理することで健やかな稲を育てています。
言い訳しないプロの米作り
魚沼コシヒカリの産地といえども、後継者不足の問題は他人事ではなく、この地域でも多くの問題を抱えていました。しかし、この地のお米と農地は絶やしてはいけないとの想いから、平成17年に法人を設立し、今で作付け面積は200haを超え、農繁期には50名を超えるスタッフが集まる稲作のプロ集団となりました。体制が整った今でも、向上心を忘れず、肥料や管理方法は毎年研究を重ねており、天候を言い訳にしないプロの仕事を目指しています。
赤トンボが舞う田園風景を守りたい
農薬を極力抑え、丁寧な米作りを続けてきた結果、自然環境が少しずつ回復し、初めの頃はいなかった「赤トンボ」が群れ飛ぶ田園風景が戻ってきたといいます。日本を代表するブランド米の産地となった今でも、胡座をかくことなく、志を共にする仲間と協力し、持続可能な地域農業を実現しています。 この地は、昔から千手観音にゆかりがあり、千の手をかけて大切に育てたお米を、待ってくださる千の手に心を込めて届けることを使命とし、日々努力を惜しみません。