田力本願(中野聡)
田力本願(中野聡)愛媛県西予市
2000年続く、知る人ぞ知る愛媛の米どころ
田力本願さんの田んぼがあるのは、愛媛県西予市宇和町。四国らしい温暖な気候を想像しますが、意外にも米どころ新潟県魚沼に近い気候で、朝晩はぐっと冷え込む地域です。清流 肱川の原流域であり、2000年以上前から稲作がされていた記録が残ると言われる愛媛の米どころ宇和町。田力本願さんは、地元を盛り上げようと4人のメンバーで発起し、合計60haほどの圃場で直向きに特色ある米作りを続けています。
美味しさの秘訣は愛媛のみかん
充実した味わい深いお米を作るため、基本的なことを徹底し、甘やかしすぎず適度に厳しく、適度に優しく育てることがポイントと話す代表の中野さんは、肥料にも強いこだわりを持っています。みかんの産地として有名な愛媛県では、みかんジュースの搾りかすが大量に捨てられていると言います。ここに目をつけた中野さんは、みかんの搾りかすに米糠や籾殻などを混ぜ込み発酵させたオリジナル肥料を開発し、土作りに活用しています。
愛媛らしい米作りを続ける男たち
近年の異常気象に対応するのは本当に苦労していますが、最初の苗作りの段階で少しだけ厳しくしてあげることがポイントだと中野さんは言います。まだまだマイナーな愛媛県宇和町の魅力をどんどん発信して、愛媛にも美味しいお米があることを知ってもらいたい。その想いで米作りを続ける中野さんは、これからの地元農業を担う若手のメンバーも増やし、後継者の育成にも力を入れていきたいと言います。これからも愛媛らしい米作りで鼻に抜ける香りと後味の余韻を長く楽しめるお米を作り続けたいと話してくれました。