百姓屋くらた(倉田健三)
百姓屋くらた(倉田健三)山形県南陽市

置賜盆地の恵みとともに生きる
百姓屋くらた
百姓屋くらたは、山形県南陽市の置賜(おきたま)盆地で二百年以上前から農業を続けている家族経営の米農家です。
置賜盆地は奥羽山脈・吾妻連峰・飯豊連峰に囲まれ、夏は強い陽射しが降り注ぎ、冬は1〜2メートルの雪が積もる豪雪地帯です。この盆地特有の大きな昼夜の寒暖差や豊富な雪解け水が米や果物の甘みを引き出し、米作りに適した環境になっています。
代表の倉田健三さんは、父親の病気をきっかけに家業を継ぎ、現在は南陽市農業委員会の農業委員と農事組合法人山形おきたま産直センターの理事を務め、環境と人に配慮した農業の普及に努めています。

有機質肥料で土を育てる
特別栽培と有機米
百姓屋くらたが目指すのは、環境と人にやさしい農業です。山形県認証ブランド米「つや姫」の特別栽培米を中心に栽培し、化学肥料と農薬の使用量を慣行栽培の半分以下に抑えています。
肥料は魚粉エキスや米ぬかを混ぜて発酵させた有機質肥料を用い、土壌の微生物を活性化させることで稲が育ちやすい肥沃な土を作り上げています。
また、収穫後の株からヒコバエが出ないように水管理や刈取り時期を調整し、稲が次世代に余計なエネルギーを費やさないよう工夫しています。

子どもたちへの食育と未来へのバトン
倉田さんは農業の魅力を伝える活動にも力を入れています。地元の保育園や小学校と連携し、田んぼの生き物観察や稲作体験を通じて子どもたちに自然の大切さを伝えています。
収穫した米へのお客様のレビューが励みになっており、一人でも多くの人に安全でおいしい米を届けたいと話します。目の届く範囲で少しずつ作付面積を増やしながら品質向上に挑み続けます。
壮大な山々の恵みと先人の技を受け継ぎ、環境と共生する米作りを次世代へつなぐことが百姓屋くらたの使命です。


