里山BOTANICAL
里山ボタニカル(松浦裕馬)新潟県上越市安塚区
混じりっ気のない「自然」
里山ボタニカルさんの田んぼがあるのは上越市安塚区 大原集落。田植えの時期になるとい馬の形に雪が残るという菱ヶ岳の麓に位置し、緑豊かな木々に囲まれ、美しい自然が残された素晴らしい環境が広がっています。一般的な用水ではなく雨水のみで作る天水田もあり、作業的には苦労しますが、混じりっ気のない「自然」が稲を健やかに育てます。小さくても価値のあるものを未来に繋いでいきたいとの想いを胸に、環境を大切に、自然をリスペクトした農業を続けて行くために、農薬を使わない米作りをスタートさせたといいます。
自然と共存した環境づくり
里山ボタニカルさんが大切にしていることは「田んぼの環境」。美しく整った田んぼよりも、いろんな生き物がいて、賑やかな田んぼの方が米作りも楽しいと言います。畦道の雑草もきれいに刈りすぎると蛍が飛べなくなり、本来あった生態系が崩れてしまう。見た目の美しさではなく、共存できる範囲で手をかけ整えてあげることが大切だと話してくれました。農薬や化学肥料を一切使わない米作りを続けてきたおかげで年々、植物や虫、どじょうなど昔見ていた景色が戻ってきたと言います。
雪室でおいしさキープ
農薬を使わない米作りは雑草との戦いで、田植え後3日目から草取りが始まります。里山ボタニカルさんでは、手間を惜しまず1ヶ月間に8回も田んぼに入り、手動で除草作業を行っています。また、自家製の籾殻くん炭、米糠など自然のものをベースにしっかりと土づくりを行い豊かな田んぼを作っています。収穫後は豪雪地帯ならではの雪室にてお米を保管し、美味しさを熟成。お話を伺った松浦さんはこの地域をオーガニックの里にし、価値あるものを未来に繋いでいきたいと笑顔で語ってくれました。