おいしいファーム(石井昭一)
おいしいファーム(石井昭一)山形県新庄市
培った確かな技術とオーガニックにこだわる想い
おいしいファームさんの田んぼがあるのは山形県新庄市昭和地区。昭和初期に開拓された珍しい地域です。美しく雄大な鳥海山を遠くに望む地域で、冷たく清らかな地下水を使って米作りをしています。盆地のため夏は暑いが、盆過ぎには秋の風に変わり、他の地域が高温障害で悩まされる時でもほとんど影響がなく、稲が健やかに育つ環境だといいます。代表の石井さんは18歳の頃から家業を継ぎ35年。まだまだ答えはないと謙遜されますが、培った確かな技術とオーガニックにこだわる想いが美味しいお米を育んでいます。
なるべく自然に、なるべくこの地にあるもので
石井さんは9haほどの田んぼで、つや姫やコシヒカリ、亀の尾など様々な品種全てを農薬や化学肥料を使わない有機栽培で生産しています。一番大事にしていることは良い根を育てること。根を素直に生長させるため、収穫後はすぐに田んぼを耕し、できるだけ稲藁の分解を促すことを心がけているといいます。また、動物性の堆肥は使用せず、なるべくその土地にあるもので、自然に育てたいと話してくれました。収穫のタイミングにもこだわりがあり、なるべくじっくりと田んぼで登熟させることを意識し、稲穂の色を見ながら時期を判断しているといいます。
思い通りにならないからこそ米作りは面白い
有機栽培は当然、雑草との戦い。石井さんは細かく適切な水管理を行い、状況を見ながら2回、3回と手間を惜しむことなく除草作業をしています。思い通りにならないことが多く、答えのない米作りは誰かの真似をしてもうまくいかないことの方が多いといいますが、そこが有機栽培の面白いところでもあります。主張しすぎず、生活に溶け込み、ふとした瞬間に美味しいと思ってもらえるお米を目指したいと話してくれました。オーガニックで地域を盛り上げていきたいという石井さんの挑戦はまだまだ続いていきます。