T-FARM(田口康平)
T-FARM(田口康平)秋田県大仙市
雄物川に囲まれた清々しい気候
T-FARMさんの田んぼがあるのは、秋田県大仙市。雄物川に囲まれるようにして広がる特殊な地形の平野部であり、夏はしっかり暑さもあるが、夕方にはぐっと気温が下がり、風が吹き抜ける心地よい気候が特徴です。代表の田口さんは江戸時代から20代近く続く農家で、25歳の時に家業を継ぐ決意をして就農。農薬を使うことが当たり前だった農業を目の当たりにし、早朝の清々しい空気の中、こんな作業はしたくいないと強く感じたといいます。田口さんは、そんな想いから農薬を使わない米作りを研究し始め、時には教えてもらいながら自分が納得いく農法を追求してきました。
農薬を使わない「生きたお米」
農薬や化学肥料を使わない栽培は、なかなか安定しないため、しっかりと続けていけるよう丁寧に管理していくことが大切だといいます。全てが1年に1度限りで、見逃してしまうと失敗の原因も分かりません。とにかく田んぼを周り、稲の状況を細かくチェックすることで、自分の理解を深めているといいます。苗づくりから収穫まで決して手を抜くことはなく、乾燥は全て天日干しでじっくりと仕上げています。農薬ありきで、薬がなければ死んでしまうお米ではなく、なるべく自然な状態で育った「生きたお米」を食べてほしいと話してくれました。
いいもの作り続けたいという強い想い
農薬を使わないため、やはり雑草対策には手を焼くといいますが、その作業すらも苦ではなく、気持ちの良い空間で散歩をしている気分だと話す田口さん。お米だけでなく、自然栽培の野菜を作ったり、秋田名物の「いぶりがっこ」を仕込んだりと生きた「食」に対して心血を注ぐ姿勢にファンも多く、最近では地元の酒蔵から声をかけていただき田口さんの作った自然栽培のお米が日本酒に姿を変え、販売されているといいます。いいものをお客様に届けることを目標に、これからも米作りを続けていきたいと話してくれました。