ゆきやまと農場(村山周平)
ゆきやまと農場(村山周平)新潟県中魚沼郡
自然の美が作る恵まれた環境
ゆきやまと農場さんの田んぼがあるのは、新潟県中魚沼郡津南町。日本一の長流である信濃川沿いにある津南町は河岸段丘と呼ばれる階段状に作られた自然の美が広がっています。魚沼の中でも随一の豪雪地帯で、場所によっては4mを超える積雪が観測されるほど。豊富な雪解け水が流れこむ津南町はお盆をすぎると一気に気温が下がり、稲が登熟する時期には涼しくなるためお米にしっかりと旨味が蓄えられます。代表の村山さんは24歳から家業に入り、徐々に面積を広げながら29歳の時に先代から経営を引き継ぎ、代々続いてきた技術を受け継いでいます。
教科書通りではない最適な方法。
農家の息子として、農業を取り囲む様々な情勢や問題に強い危機感を持ち、まずは自分が持続可能な農家として独り立ちしたいとの想いが自分を突き動かす原点だったといいます。22haを超える面積でコシヒカリをメインに栽培する村山さんは、たくさんある田んぼそれぞれの特性をしっかりと把握し、それに合った作付けをすることが重要だと話します。また、細かく時期をずらしながら腰が低く太くしっかりとした苗を作り、適した時期に適した管理をしています。緻密に計算し基本に忠実でありながらも、教科書通りではない最適な方法を常に模索しているといいます。
甘く存在感のある米を作る技術力
春には様々な作業が重なり、心身ともに堪える時もありますが、種まきから収穫まで自分がやったことが稔りとなり、収穫を迎えた時の喜びは何ものにも変え難いといいます。津南の美しい自然の恵み、代々受け継いできた技術と村山さんのこだわりでもある緻密に計算された管理方法により、甘く、粒の存在感のあるお米が仕上がります。村山さんの夢はずっとこの地で続く農業を作ること。そのためには成長することが必要であり、人間・技術・経営など全てにおいて努力を続けることが不可欠です。地域の未来をしっかり見据え、味わい深い米作りをこれからも続けていきたいと話してくれました。