今井農園(今井昭太)
今井農園(今井昭太)山梨県北杜市
八ヶ岳の麓、名水百選の湧水で作るお米
今井農園さんの田んぼがあるのは、山梨県北杜市小淵沢町。八ヶ岳から清らかな雪解け水が流れる「大滝神社」から贅沢に水を引き、米作りをしています。潤沢な水資源だけではなく、日照時間も非常に長いため健やかに稲が育つ環境が整っています。また、標高800mほどの地域で、風が吹き抜けるほどよく冷涼な気候であるため、病気も少なく、農薬も最小限に抑えることができます。代表の今井さんは取材当時32歳。家業を継ぐにあたってしっかりと販売まで見据えて生産することで、理念を持って良いものを作りたいという意識を持つことができたといいます。
食べ物を作るという責任感。
今井さんが大切にしていることは、お客様との関わりを持ち続けること。お客様を近くに感じることで、作るものに責任感が生まれ、この人たちの口に入るものを作っているのだと意識しながら栽培ができるといいます。お米は、誰かの口に入るものであり、どれだけたくさん取れるかが軸になってはいけないと話してくれました。今井さんはしっかりと強い苗を作り、米糠などなるべく自然のもので雑草対策をしています。また、有機質肥料をベースに、化学肥料に頼らない施肥設計を研究し、田んぼ毎の癖をしっかりと掴みながら田んぼの顔色を見て、細かな管理をしていると話してくれました。
米作りは生活の一部。風土を育む熱い思い。
10haほどの圃場でコシヒカリや、ミルキークィーン、農林48号などを栽培する今井さんは、地域を守るために何ができるかを考え、なるべく化学肥料や農薬に頼らない米作りを目指しています。どんなに忙しくても、田んぼの癖や性格を しっかりと理解し、田んぼの顔色を見ながら管理方法を細かく調整していると話てくれました。 米作りは、日本人が生きてきた本来姿。まずは、この地域だけでも米を作ることが生活の一部になるよう自らが体現し、この美しい風土を育んでいきたいと話てくれました。