佐藤則久農園(佐藤則久)
佐藤農園(佐藤則久)秋田県仙北市
雄大なブナ林と雪解け水が育む秋田米
佐藤則久農園さんの田んぼがあるのは、秋田県大館市比内町。日本三大地鶏の比内地鶏の産地でもあり、かつては天領区であったと言われる大葛地区はブナの山林が広がる自然豊かな地域です。山からの雪解け水が豊富に流れ、昔はよく川が氾濫していた地域であるため、土もよく肥えています。佐藤則久農園さんでは43haを超える圃場で、「あきたこまち」や「めんこいな」を生産しています。代表の佐藤さんはお米の輸出にも積極的に取り組んでおり、ハラール認証など各国に対応するための認証を8種以上取得しています。
安全なものを作ることが使命
佐藤さんは、世界人口と食糧事情という大きな課題に対し、自分ができることは何かを追求し、我々ができることは量ではなく安全なものを作ることだとの答えに行き着いたと話してくれました。いかに安全な米作りを深掘りできるかを念頭に、土づくりや苗づくり、水管理など一つ一つの作業を考えながら行っていると話してくれました。特に土づくりにおいては、米糠や鶏糞のほか、十和田石と呼ばれる天然の石を粉砕して施用することで適切な土壌環境を保っています。また、収穫のタイミングは穂の具合を見ながら細かく最適を見極め、低温でじっくり乾燥させることで味が良くなるよう心がけています。
先進的な米作りで地域農業を守り未来を育てる
山間部であるため43haの田んぼは枚数にすると240を超え、水を見て回るだけでも1日では足りないと言います。佐藤さんは、山の中でも持続的に農業ができる、海外にも輸出できるといった強い農家を体現していくことを目標に、スマート農業を上手に取り入れ、無駄を省くことで効率化を図っていると言います。また、ドローンのカメラを活用した土壌分析により圃場毎に適切な施肥設計をすることで、お客様に良いものを提供できるよう先進的な取り組みをされています。佐藤さんは丁寧な米作りを続け、若い人に、農業を楽しいと思ってもらうための土台作りをしていきたいと話してくれました。