光穂mitsuho(植松聡)
光穂mitsuho(植松聡)山梨県北杜市

八ヶ岳の麓、三分一湧水の清らかな水
光穂 mitsuhoさんの田んぼがあるのは、山梨県北杜市長坂町。八ヶ岳の麓、標高600mほどの中山間地で、非常に晴天率が高く、昼夜の寒暖差がはっきりとした地域です。栄養豊富で地力のある土壌に、江戸時代に整備された「三分一湧水」から八ヶ岳の湧水を田んぼにひき、米作りをしています。代表の植松さんは、自然豊かな北杜市の環境を守り次世代に繋げていきたいとの想いから、農薬や化学肥料に頼らない農法で、コシヒカリを生産。食べてくれる人のことをしっかりと考え、心から安心して食べられるお米を作りたいと話してくれました。

漢方を活用した農薬を使わない農法
植松さんは、漢方を活用した農法を牽引する福島県の古川氏を師と仰ぎ、試行錯誤を繰り返しながら漢方農法を実践しています。この農法は、漢方の生薬の搾りかすを使った「ぼかし肥料」をベースとして土を作ることで、植物本来がもつ力を引き出し、農薬や化学肥料を一切使わず健やかに稲を育てます。除草剤を使わないため、田植え後はチェーンや手動の除草機で何度も雑草対策を繰り返します。細かな管理作業を繰り返し、稲刈り後にも翌年の作付けのため休まず田んぼに入り、春までに最低でも5回は耕起作業をしているといいます。

喜びを繋げるお米の味
中山間地域であり、条件的に苦労する面も多いといいますが、お米を食べて喜んでもらえることがとにかく嬉しいと話す植松さん。自分で作るお米は、すべて自分の子供に食べさせる気持ちでお米を作っていると話してくれました。お米は喜びを繋げるものであり、家族団欒の場や親子の気持ちを繋げられるお米を作ることで、食べた人に幸せな気持ちになってもらいたいといいます。現在は兼業農家として米作りをしていますが、もっとお米と触れ合う時間を増やし、この農地を守っていけるよう、まずは専業農家になることが目標だと話してくれました。