めぐりファーム(金澤 裕子)
めぐりファーム(金澤 裕子)富山県下新川郡
北アルプスの豪雪が育む清らかな水と大地
めぐりファームさんの田んぼがあるのは、富山県下新川郡入善町。北アルプスから流れる黒部川が作り出した扇状地の中央部に位置し、3,000m級の山々に降り積もった雪は地下水となり田畑を潤しています。また、平地の湧水地帯に生育する唯一の杉林として国の天然記念物に指定される「杉沢の沢スギ」を有し、水と自然に恵まれた地域です。代表の金澤さんは結婚後に実家の農業を手伝い始めたことをきっかけに米作りにのめり込み、1haほどの田んぼで農薬や化学肥料を使わない自然栽培・有機栽培に取り組んでいます。
生き物、草花と共に生きる米作り
金澤さんが大切にしていることは、愛情を注ぐこと。稲、土地、環境に愛情を持って接することが何よりも大切だと話してくれました。人間のためだけに農薬を使い、生き物を排除することに疑問を持ち、農薬や化学肥料をつかわない自然栽培の勉強をスタート。研究を繰り返しながら自然にまかせ、ゆったりと栽培することを意識し、田植えは6月初旬から始まり、週に1回除草機を使って雑草の対策をしています。ゆったりと登熟を促し、収穫後の乾燥も火を入れすぎず、みずみずしさを意識して仕上げを行っていると話してくれました。
自然にまかせゆったりと稲を育む
金澤さんの田んぼの畦道には20種類以上の草花が自然のままに生えており、除草剤を使わないことで土が穏やかになると言います。雑草対策など、暑い時の作業は体力的に辛いこともありますが、稲がすくすくと生長する姿をみながら自然に囲まれて仕事をすることが好きだと話す金澤さん。米作りも10年目を超えましたが、まだまだ勉強中であり、自然と共生しながらも安定した収量を確保できるよう自然栽培と有機栽培を融合させた農法を研究しています。田んぼはいろんな命が宿る場所。身体に自然と馴染んでいくようなお米を作りたいと目標を語ってくれました。